役者ヒロ(漫画家編)
私は売れない漫画家ヒロ。
しかしそんな私に千載一遇のチャンスが舞い込んできた。
これを逃せばもう道はない!
久しぶりに腕がなる!ここでチャンスを掴み取らなければ…
ヒロ:「君!君ぃぃ!」
萌え助手:「先生どうしました!?」
「ついに…書き上げたよ…最高傑作だ!」
「先生!これがヒットすれば私たちの苦労は報われるのですね!?」
「その通りだ…長かった。ここまで長かった」
「先生…やっとですね…その最高傑作はどんなストーリーなんですか?」
「うむ。では登場人物から紹介しよう」
「・・・ゴクリ」
「まず主役は『ヒロえもん』だ!」
「おーし!ちょっと待ってみろ!」
「何?」
「何それ?ヒロえもん?思いっきりドラえもん臭がしますよ?」
「チッチッチッ!なんとこの『ヒロえもん』の中身は『ドラえもん』だ!」
「だめ!絶対ダメ!!ってか伏字使うの面倒臭がらない!」
「なんでだよ!?」
「パクッてどうするんですか!見損ないましたよ!」
「う〜ん…じゃあ主役は『ヒロミ』にするよ…それで…」
「ドラミは入れさせませんよ?」
「・・・」
「・・・」
「まぁそう固いこと言うな。不二子も人の子、俺が菓子折り持って頼めば許してくれるよ」
「そうはいかないと思うけど…」
「まぁそこは置いておいてだな?オープニング曲も考えたんだ!」
「まぁオープニング曲は重要ですからね」
「ゴホン!アーアー!じゃあ歌うよ?」
「どうぞ」
あんなこといいな♪できたらいいな♪
あんな夢こんな夢いっぱいあるけどぉ〜♪
ハタチも過ぎりゃ♪おのずと消える♪
大人のカラクリ見てみぬフリをするぅ〜♪
部長の頭を殴りたいな♪
はい!
退職届ぇ〜♪
アン♪アン♪アン♪シュールが売りだよ♪ヒロえーもん♪
アン♪アン♪アン♪現実的だよ♪ヒロえーもん♪
「ど・・・どう?(ドキドキ」
「ヒロ君?もう先生とか言わないね?対象は誰かな?」
「しょーねん、しょーじょー!」
「部長の頭殴っちゃいけないよね?そして退職届けは何の道具でもないよね?」
「でもねぇー?礼儀とかそういうのはしっかりしてて書道の先生に書いてもらった退職届けだよー?」
「ええから書き直せや?」
「あ…はい…」
「もっと可愛い歌がいいなぁ〜」
「可愛い歌…可愛い歌…OK!ゴホン!アーアー!歌います!」
「うん☆」
あんにゃこといいにゃ♪でき・・・
「『にゃ』とかじゃねぇよ」
「え!?」
「そういう可愛さじゃねぇよ」
「・・・あっ!歌詞の内容!?」
「あぁ…ヒロ君ごめんね?お姉さんヒロ君がバカなの忘れてた☆」
「なーんだ!内容かぁ!そう言ってくれれば僕書き直したよ!」
「じゃあヒロ君書きなおしてみようか?」
「はーい…可愛い歌詞…可愛い歌詞…OK!」
「じゃあ歌ってみよー☆」
あんなこといいな♪できたらいいな♪
あんな夢こんな夢いっぱいあるけどぉ〜♪
ロリコン娘♪レースのパンt・・・「ゴルァ!!!」
「ヒィィィ!(怯)」
「ええ加減にせぇやぁ!」
「ぎゃー!少年少女なんかいらねぇ!」
「なにをいまさら言い出すの!?」
「『ヒロえもん』が『もしもボックス』で可愛い彼女が出来ればいいんだー!わぎゃー!」
「結局そこかよ…」
そして幻となった『ヒロえもん』・・・
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